君がここで笑うシーンが

いや、答えなんかはいいんだ ただちょっと

菊池風磨さんがananの表紙やるんだって!!!!!

優しい君だけに、わたしの過去の話をしますね。
くだらない話です。きっとすぐに忘れてしまう。

 

わたしがうまれたのは、遠い雪国の寒い日のことでした。吐く息も白く染まる冬の夜の帳にうまれたわたしには、何もかも溶かしてしまうような、優しい優しい幼馴染がおりました。

けして裕福とは言えない暮らしでしたが、ささやかでも確かな愛を受け育ったと自負しております。その愛の中には確かに、優しい優しい幼馴染からの愛もありました。幼馴染の話はいつもデタラメで、可笑しくて、わたしはそれが大好きだった。わたしの幼少期の記憶のほとんどは、彼からもらった日々のものです。

 

あの冬の夜からもうすぐ十八年が経とうとした頃。彼は、もうすぐ成人になるわたしに「欲しい物を一つ上げよう」と言ってくれました。華やかに輝く 街角のショーケース。小娘の目を惹く宝物なんていくらでもあったのです。プレゼントを探す見知った背中に、わたしはやりきれない程の感謝を抱きました。そうして、迷いに迷い、こう口にしたのです。

 

「欲しい物なんてない」


それはわたしが嘘が嫌いな彼に、初めてついた嘘でした。

 

今思えば、あの時きちんと貴方がほしいと言えるような初心な心を持っていたらよかったのかもしれません。そうしたら、きっとわたしは今涙を堪えながら、震える唇で言葉を紡ぐ必要などなかったのかもしれないのですから。なんと愚かだったのでしょうか。はじめての嘘は、わたしにとってとてつもない代償を与えました。

 

今朝、見てしまったのです。見てしまったのですよ。幼馴染が、美しい黒髪の女性と、抱き合う姿を。

彼は、彼女しか見ていませんでした。ドアの隙間、偶然見てしまったわたしの姿なんて見えていなかった。去年の夏に書店で見たそういう特集はカメラ越しのわたしまで射抜こうとしていたけれど、彼はまったく違いました。世界には2人だけ。2人の愛しい瞬間を、わたしは、わたしは、見てしまったのです。

 

夢から醒めぬ夢に溺れられたらよかった。だけど、一番愛しい人の愛し慈しむ、優しい時間を見てしまったのです。

 

その刹那、わたしの中のこれまでの幼馴染の姿は儚く消え去ってしまいました。小さな頃、クレヨンを貸してくれたこと。土砂降りの日、図書館で傘を貸してくれたこと。へたくそだなあと笑って撫でてくれた髪。夏の日に1人体育館でバスケットをする姿。はじめての飲み会で、さりげなくわたしのビールを飲んでくれたこと。何度も一緒に帰った帰り道。何度も焼き付けた横顔。いつか言われた「ちょっと横になる?」の本当の意味を、きちんとわかる女だったらよかったのに。

 

「ねえわたしのこと好き?」

怖すぎてずっと聞けなかった初恋が、散ったのです。

 

 

ええそうですよ、幼馴染は彼です。今日の主役の。とてもよく似合ってるわ…やっぱりわたしじゃダメだったのよ。あまりにも小娘すぎた。

 

彼が結婚したこの夜に名前をつけるならば。

今この瞬間、わたしの中のすべてが終わったのだ、とでも言いましょうか。


なんてことないよくある話だけれど、でも。
これが今のわたしのすべてなのよ、なんて。

彼に聞かれたら、笑われてしまいそうですね。

 

まあ、全部。真夏の夜が魅せた、嘘なのですけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

㊗️ 菊池風磨さん

anan表紙おめでとう

ございます!!!!!

 

というわけでわけのわからない小話を書いてしまいましたが、菊池風磨さんがananの SEX特集の表紙をなさるそうです。おめでとうございます。

 「発売日は7月7日。 “ananというMilky Wayの中で僕という彦星を抱いて”ですかね」という嵐を呼んだ中島健人さんのSEX特集から一年、まさかこんなに早く菊池風磨さんにこの特集がくるとは思わなんだ…どうしよう、ふうまくんまで「Bath time…わかる?」っていいだしたら。わからんがな。一年経ってもわかりゃしないわ。

圧倒的彼氏の菊池風磨さん、ものすごいはやさで抱かれたい男になってしまった。そろそろ菊池風磨の色気で死人が出ますね…中島健人さんが「熱を帯びた、特別な時間」で、菊池風磨さんが「愛し慈しむ、優しい時間」なのも大正解です。ありがとうございます。一生マガジンハウス様には頭が上がりません。

けんとくんの時は映画のワンシーンなので画面越しのわたしとも目が合うけれど、ふうまくんはもう目の前の人しか見てないのもまあた大正解なんですよね…菊池風磨はミスターリアル、中島健人はマスターフィクションなので…

 

もうね、ここまできたら祭りにとことん乗っかりたいと思います。

2人とも素敵な誰かの夢になったね。おめでとう。これからもどうか、素敵な夢を見させておくれ。

 

 

*今年のふうまくんのanan

 

*去年のけんとくんのanan

 

 

 

*リンクがうまく開けない人むけ

・ふうまくん

anan(アンアン)2022/8/24号 No.2311 https://amzn.asia/d/gEOSOH8

・けんとくん

anan(アンアン)2021/7/14号 No.2257[愛とSEX/中島健人] https://amzn.asia/d/8cWSeip